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皮膚炎とホメオパシー

〜信念と忍耐が克服のコツ〜



皮膚の症状は、ホメオパシーの中でも、よく使われる症状の一つ。


「皮膚炎」と一言で言っても、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、慢性皮膚炎、慢性蕁麻疹、主婦湿疹、尋常性乾癬など、診断名は様々。


かゆみ、腫れ、ただれ、ひび割れなど、症状の度合いによっては、睡眠を妨げるほどのかゆみなどの症状から、十分な睡眠が取れず、イライラしたり、気分が落ち込んだり、体調のバランスを崩す方もいらっしゃるでしょう。


薬局で勤務していても、やはり、「皮膚炎」は相談の多い内容の一つです。但し、薬局では、個々のお客さんに、継続的なサポートができないため、皮膚炎の本格的な処方は、ホメオパスにきちんと診てもらって、処方をしてもらうようアドバイスしています。


私ももちろん、自分のプラクティスでも、「皮膚の症状について相談したい」という方々がいらっしゃいます。


今回は、「皮膚炎」とホメオパシーについてお話します。



#1 - 千差万別


ホメオパシーのコンサルテーションに来られる方は、


「ステロイドを使って良くなっても、また出てきてしまう」

「長年薬を使っているけれど、やっぱりもういたちごっこはイヤ」

「薬を使って良くなるけれど、ずっと使い続けていいのだろうか?」

「自然な形で、なんとかしたい」


などの理由で、ホメオパシーを使い始める方が、多くいらっしゃいます。


上記のように、診断名が出ていても、皮膚炎の見た目の特徴は、人それぞれ違うこと、また本人の感情や精神バランスの違いから、レメディの処方内容は、各々大きく変わってきます。そのため、同じ診断名が出ていても、一人一人のレメディの処方内容は違ってきます。



#2 - 「境界線」を表す皮膚炎


皮膚は体の中でも一番大きな器官です。


汗をかき、体温を調節し、触覚から感じることで、筋肉や内臓などの大切な器官を守る、全身の盾のような役割をする皮膚。


また、皮膚は触覚が発達している器官。赤ちゃんもスキンシップを経て、親からの愛情を感じ取り、スキンシップが十分でないと、人は寂しく、愛に飢えてしまいます。

皮膚はコミュニケーションの、大事なツールの一つでもあります。


触覚はまた、トラウマや過去の恐怖を覚えている場所でもあります。人によっては、触られるのが嫌だったり、不快だったりすることもあるでしょう。



「面の皮が厚い」というと、顔色を表に出さないという意味で使いますが、恥知らずで厚かましい、鈍感で人間味のない、と言った意味にも使います。


中国語や英語では「面の皮が薄い」と言い、恥ずかしがり屋であったり、言われることに、感情が敏感であることを意味します。


他にも、


「赤面する」ー 顔を赤らめて恥じ入ること

「冷や汗をかく」ー ハラハラする、ヒヤヒヤする、気が気でない様子にいう

「蒼白になる」ー 血の気がひくような場面での顔色をいう

「鳥肌が立つ」ー 寒さや恐怖により皮膚に鳥肌があらわれる


と言ったように、皮膚と感情を表す言葉は色々あるもの。


皮膚は自分の体と外界を分ける境界線。あなたの感情を脅(おびや)かすもの、自分の大事な領域に侵入してくるものは、一体何なのでしょう?


ホメオパシーのコンサルテーションでは、これらの原因を、相談しながら探っていき、特徴にマッチしたレメディを選んでいきます。



#3 - 良くなるまでどのくらいかかる?


これは、ホメオパシーが初めてであれば、多くのかたが質問すること。しかし、先にも書いたように、千差万別で、私だけでなく、本人とのチームワークを要するものであることから、確定した期間を伝えることは難しいです。


ただ、皮膚炎は、


「罹患期間の長さ」

「薬を使った経験があるかどうか」

「年齢(皮膚のターンオーバーと関係)」

「生活習慣」

「ストレス状態」


などによって、軽快するまでの時間は、個人差があります。


つい最近起こった皮膚炎でなく、慢性的なものであれば、ホメオパスと4−8週間おきのセッションをしていても、6ヶ月から数年と、トリートメントにかかる期間は差が出ます。


人間の皮膚は、約28日のターンオーバーの周期を経て、生まれ変わります。そのため、下から新しい皮膚が出て、綺麗な皮膚の再生が完全に終わり、結果が見えてくるまでは、時間がかかります。


#4 - 「信念」と「忍耐」


皮膚炎の方は、ホメオパシーを信じて続けていける「信念」と、皮膚が完全に生まれ変わるまで待つ「忍耐」が大きな鍵となってきます。


また、生活習慣や、考え方の習慣など、気持ちの切り替えも、大きく関わってくるもの。本人が、「生活習慣を変えていく」、「考え方を切り替える」といった、前向きな気持ちや態度が、トリートメントに大きく左右されます。


その内容に応じて、身体的な症状に対するレメディだけでなく、本人の気持ちを、後押しし、サポートをするようなレメディを処方するのも私の仕事。


そう、皮膚炎は、私とクライアントのチームワークが、大きく左右される症状の一つでもあります。そのため、クライアントとホメオパスの信頼関係が鍵となります。


もちろん、皮膚炎だけでなく、他の症状にも言えることですが、特に皮膚炎は、長年悩んで来られる方が多いので、結果が見えてくるまでに時間がかかることが多く、「信じて継続できるかどうか」が大きな鍵を握ります。



#5 - ホメオパシーでできること


ホメオパシーのコンサルテーションでは、皮膚の症状の特徴や、感情のパターン、ストレス度、生活習慣の見直しを行い、それぞれの状態にあったレメディを処方していきます。


生活習慣では、私も一時的にサプリメントを使うことをお勧めしたり、食生活、生活リズム、感情のパターンなどについて、気がついた点をアドバイスすることもあります。


慢性的な症状の場合は、ホメオパスとコンサルテーションをし、個々に合ったレメディを処方してもらうことを強くお勧めしますが、

薬局窓口では、一時的な痒みなどの軽減に以下のレメディを使うことがよくあります。


Apis(エイピス)

ハチ毒のレメディ。蜂に刺された時に腫れますが、皮膚がかゆく、熱を持って腫れている症状に使うといいでしょう。アレルギーなどで腫れた症状が出た時にも使えます。


Urtica Urens (アーティカ ウレンズ)

Stinging Nettleのレメディ。腫れはApisほどでもないが、かゆみがひどい、という時に。


Arsenicum Album(アーセニカム アルバム)

かゆみから、焼けるように皮膚がヒリヒリする時に使えます。


Histaminum(ヒスタマイナム)

かゆみ、赤み、ヒリヒリする時、アレルギー性の皮膚炎にも使います。


Rhus Tox(ラストックス)

じんましん、発疹、赤く、腫れて、とてもかゆい、水ぶくれのような疱疹がつぶれて瘡蓋となっているような時に。


Graphites(グラファイテス)

深くヒビが入った皮膚炎で黄色いハチミツのような滲出液が出ている時に。


Petroleum(ペトロリウム)

皮膚の曲げる場所に深くヒビが入り、不快で、かたく、粗い皮膚に。厚く緑のかさぶたに覆われ、ヒリヒリ、焼けるようで、痒く、赤みを帯びて血が出ている時もある。特に美容師さんなど、薬品を扱い、手が荒れている人に。


Calc Sulph Tissue Salts

このティシューソルトは血液をきれいにするティシューソルト。肝臓によく見られるミネラルで、血液をきれいにすることによって、不要なものを体から排除する働きがあります。



注意

Sulphur(サルファー)は乾燥し、ザラザラして、赤く腫れていて、ヒリヒリし、痒い時に使われる最もよく使われるレメディです。しかし、普段薬局で、一般的に対応する場合には処方しません。理由は、このレメディは深く働くレメディで、一時的な悪化を起こしやすく、これが起こった時の対応が複雑だからです。ホメオパスとコンサルテーションを行った上で処方してもらうことをお勧めします。



#6 - まとめ


「皮膚炎」は「諦めずに継続すること」が鍵となります。


「現在ホメオパシーを使っている人」

「これからホメオパシーを使おうと考えている人」

「ホメオパシーを使ってみたけれど諦めた人」


も、上記の点を踏まえて、トリートメントを受け、継続するといいでしょう。


このブログが、皮膚炎で悩む、少しでも多くの方々に、「希望」と「勇気」をお届けできたら幸いです。



秘訣としては:

皮膚は体で最も大きな器官。皮膚からの吸収や排泄も気をつけましょう。体に入れるもの、スキンケアに使うもの、掃除に使うものは、皮膚に優しい化学物質が入ってないものを使用し、衣服も綿を使った自然素材を身につけるといいでしょう。

汗をかき、適度な運動をすることで、皮膚からも、体に不要なものを出すことを努めていきましょう。湯船に浸かり、Epsom Saltを利用して、毒物の排泄を促すのも良いでしょう。



Hiroko Homeopathyにおいても、個々の皮膚の状態にあった、ホメオパシーのコンサルテーションを行なっています。


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Love and gratitude

Hiroko


参考文献 :

・Your Body Speaks Your Mind, Deb Shapiro. Piatkus Books Reprinted 2008



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