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マヤズムとは?ホメオパシーの“深層的な体質”を理解する

更新日:8月29日

ホメオパシーについて学んでいくと、「マヤズム」という言葉に出会うことがあります。ホメオパシーの理論では、マヤズムは慢性的・反復的な健康上のパターンを考える際の一つの概念として用いられています。


この記事では、ハーネマンがマヤズムをどのように考えたのか、3つの古典的なマヤズムとは何か、そしてその考え方がホメオパシーの中でどのように発展してきたのかを紹介します。


土と共に小さな植木を手渡す、生命の循環と成長の象徴。
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#1 - マヤズムとは何ですか?


マヤズムという言葉は、ギリシャ語の「汚染」や「シミ」という言葉に関連する「Mianein」に由来すると言われています。


ホメオパシーの理論では、マヤズムは、慢性的・反復的な健康上の問題に関連する、より深いパターンや傾向を考えるための概念として用いられています。マヤズムの解釈はホメオパスによって異なり、ハーネマンの時代から現在まで、その考え方も発展してきました。


慢性病について考える際に、ハーネマンが除外したもの


慢性病について論じる中で、ハーネマンは次のように述べています。


「以下のものを除外すると、


  1. 持続的な不健康な生活習慣に起因する、長引くさまざまな病気、症状、疾患。

  2. 『旧学派』の医師たちが、軽い病気に対してさえ行うことがあった、無分別で、継続的、攻撃的で、破壊的な治療によって生じる、数多くの消耗性の病気。」


があり、これらの条件を除いても、慢性的な症状が繰り返し起こる場合、マヤズムの関連を考えると話しています。


この記述は、ハーネマンが当時の時代背景の中で示した、疾病や医療に対する考え方を反映したものです。ここで使われている表現や当時の医療に対する批判はハーネマン自身のものであり、現代の医療全般について述べたものではありません。



#2 - マヤズムはいくつあるのでしょう?


ハーネマンは3つのマヤズムについて提唱しました。


その後のホメオパシーの文献では、この3つのマヤズムについてさまざまな解釈が発展してきました。例えば、David Lilleyは、それぞれを次のようなテーマとして説明しています。


Psora(ソーラ:疥癬):テーマは欠乏、貧困、絶望

Sycosis(サイコーシス:淋病):テーマは過剰、逃避、退廃

Syphilis(シフィリス:梅毒):テーマは破壊、堕落、野蛮


ホメオパシーの理論では、これらは感染症そのものを指すというより、さまざまな反応パターンやテーマを考えるための概念として捉えられています。


その後、さらにさまざまなマヤズムの概念が提案され、Tubercular Miasm(結核)やCancer Miasm(癌)など、さらにLeprosy Miasm(ハンセン病)、Radiation Miasm(放射線)、AIDS Miasm(AIDS)といった分類も提案されてきました。これらは、ハーネマンが最初に示した3つのマヤズムとは区別して考える必要があります。


つまり、マヤズムという概念は、誰かを特定のカテゴリーに当てはめるためのものではありません。

ホメオパシーの実践では、マヤズムの理論は、繰り返したり長く続いたりする健康上の問題に関連する、より深いパターンを考えるための一つの枠組みとして用いられることがあります。



#3 - なぜマヤズムはホメオパシーにおいて重要なのでしょう?

ここまで、マヤズムとは何か、そしてホメオパシーの理論ではどのようなマヤズムが考えられているのかを見てきました。


では、なぜマヤズムはホメオパシーにおいて重要なのでしょうか?


その理由の一つは、ホメオパシーでは、病名や一つの症状だけを見るのではなく、健康上の問題が長く続いていたり、繰り返したりしている場合には、そのケース全体のパターンと、時間の経過の中でどのように変化してきたのかを見るからです。


  1. 今ある症状だけではなく、その経過を見る


たとえば、ある健康上の問題を何年も抱えていて、同じような症状を繰り返している人がいるとします。


ホメオパスは、次のようなことを考慮するかもしれません。


  • その問題はいつ始まったのか?

  • これまでどのように変化してきたのか?

  • 何をすると良くなったり、悪くなったりするのか?

  • ほかにどのような症状が一緒に現れているのか?

  • その問題が始まる前の健康状態はどうだったのか?


マヤズム理論を用いるホメオパスにとって、マヤズムは、このような長期的なケースを理解するためのもう一つの視点になることがあります。


  1. マヤズムとレメディ選択


ホメオパシーでは、伝統的に、その人に現れている個々の症状とケース全体をもとにレメディを選びます。


マヤズムは、「このマヤズムなら、このレメディ」という単純な仕組みではありません。


マヤズム理論を用いるホメオパスの場合は、その人の症状や病歴、ケースに関するその他の情報と合わせて、マヤズム的な背景を考慮することがあります。


これは特に、長期間続いている、あるいは繰り返している健康上の問題を考える際に関連することがあります。


  1. 慢性的なケースをより広い視点から見る


マヤズム理論は、一部のホメオパスが慢性的なケースを考える際に用いている、一つのアプローチです。


症状がどのように変化してきたのか、そしてケースのさまざまな側面が時間の経過の中でどのようにつながっているのかを考える際に、もう一つの視点を与えることがあります。


一方で、マヤズムは医学的な診断ではなく、病名だけから判断できるものでもありません。

また、マヤズム理論の捉え方や使い方は、ホメオパスや流派によって異なる場合があります。


そのため、マヤズムを用いるホメオパスにとって、マヤズムは、その人自身と慢性的なケースをより広く理解するためのアプローチの一部と考えることができます。



#4 - マヤズムを知ることにはどのような意味があるのでしょうか?


マヤズムについて学ぶことは、自分を特定のカテゴリーに当てはめたり、「自分のどこかが悪い」と考えたりすることではありません。


むしろ、自分の健康や、時間の経過とともに現れるパターンを、違った角度から見てみるための視点を与えてくれます。


マヤズムを学ぶことは、これまでの健康状態や繰り返してきた経験を振り返り、自分自身についてより深く考えるきっかけになるかもしれません。


何よりも、判断するのではなく、好奇心を持ってホメオパシーの考え方の一つを探っていく機会になるでしょう。



#4 - 最後に


マヤズムは、ホメオパシーの中でも特徴的で、歴史的にも重要な概念の一つです。ハーネマンが提唱した当初の理論から、その後さまざまなホメオパスによって発展してきた解釈まで、マヤズムという概念は変化しながら受け継がれてきました。


マヤズムについて学ぶことは、ホメオパシーにおいて、長く続いたり繰り返したりする健康上のパターンや、一人ひとりのケースの違いをどのように考えるのかを知る一つの手がかりになります。


ご自身の健康について、より個別的なホメオパシーの視点から相談してみたい方は、私のコンサルテーションについて以下からご覧いただけます。



家族歴や世代を超えて受け継がれるように見えるパターンと、心の状態との関係についてさらに知りたい方は、こちらの「世代間トラウマ」についての記事もご覧ください。



ホメオパス自身も、なぜ他のホメオパスに相談するのでしょうか?こちらの記事で詳しく紹介しています。



All the best for your healing journey!




ご自身の健康について、より個別的なホメオパシーの視点から考えてみたい方は、コンサルテーションで、これまでの健康状態や現在のお悩み、そして一人ひとりの特徴的なパターンについて、時間をかけてお話を伺っています。



Love and gratitude

Hiroko


Reference

  • Miles.M., (1992) Homoeopathy and Human Evolution. Reprinted. Winter Press. West Wickem, Kent. United Kingdom

  • Owen. D., (2007) Principles and Practice of Homeopathy The Therapeutic and Healing Process. Churchill Livingstone Elsevier Limited. London. United Kingdom

  • Lilley, D. “The Chronic Miasms.” In Owen, D. (2007), Principles and Practice of Homoeopathy: The Therapeutic and Healing Process. 2007.

  • O'Reilly. W., (1996) Organon of the Medical Art by Dr. Samuel Hahnemann. Birdcage books. Berkeley, California, United States

  • Watson.I., (2004) A Guide to the Methodologies of Homeopathy. Revised Edition. Cutting Edge Publications. Totnes. Dexon. United Kingdom


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