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ホメオパシーレメディのポテンシーと投与量について

更新日:6月12日

ポテンシー。これはホメオパシー独特のもの。高いとより良いものなのでしょうか?

いいえ、ポテンシーはそういうものではありません。ここにポテンシーについて知っておくべきことを説明します。


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このガイドを読めば、ホメオパシー初心者でも「ポテンシーとは何か」「どう選ぶべきか」がすぐにわかります。


そして、「実際に家族や自分にどう使うのか?」そのリアルな答えは、あなたの手で確かめてください。


「ポテンシーって高ければ高いほど効くの?」


ホメオパシーを始めたばかりの方からよく聞かれるこの質問。実はこの考え方、薬のような“mgの世界”とはまったく違うのです。


ホメオパシーでは「強い=良い」ではありません。**ポテンシーにはそれぞれ、「役割」と「響く相手」が存在します。


このガイドでは、ホメオパシーの世界で迷いやすい「ポテンシーの選び方」と「投与量の考え方」を、初心者でも実践しやすく解説しています。



#1 - 希釈と振盪(しんとう)


ポテンシーとは、レメディがどのくらい希釈&振盪(しんとう)されたかを示すもの。


X (地域によってはD or DHとも示す) : 1:9の割合(10分の1)でレメディを希釈振とうしたもの。比較的低ポテンシーで身体に作用しやすい

C (地域によってはCHとも示す) : 1:99の割合(100分の1)でレメディを希釈振とうしたもの。感情や全体の調和に働きかける

LM potency : 1:49,999の割合(5万分1)でレメディを希釈振とうしたもの。繊細だが深く作用する特殊なポテンシー


レメディを作るとき、レメディはそれぞれのステージで希釈され、振盪(バンバン振って叩いて刺激を与える作業)を繰り返し、この過程がレメディ独特の波動を形成すると言われています。


ポテンシーの「C」の後に、HやKと書かれていて、30CH や 1MKという表記を見ることがあります。この "H" は「ハーネマンメソッド」のことで、希釈振盪するときに、毎回新しい試験管または容器を使用する方法をいいます。下の写真はその方法を表示しています。



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一方 「K」はコルサコフメソッド( the Korsakovian method)のことで、希釈振盪するときに、同じ容器を使用します。この方法は機械で高いポテンシーを作るときに使われます。


レメディを購入するとき、これらの「H」や「K」は、製造方法の違いもありますが、実際に選ぶ際にそこまで心配しなくて大丈夫です。



#2 - 症状に合わせてポテンシーを選ぶ。身体的?感情的?


一般的に、身体的な症状には低いポテンシーを、精神・感情的な症状には高いポテンシーを使う傾向にあります(薬のようにmg数が多いなど、数字が高いほうが強く働く、という考えではありません)。


これは、同じレメディでも、ポテンシーの違いによって、固有に働き方が変わることを意味します。


ポテンシーを選択するとき、症状が身体的なものなのか、感情的な状態に処方するのか考える必要があります。


ホメオパシー薬局各社で作られている、レメディキットは、30cまたは200cを使用しているものが多いです。

30cは一般的なホームケアで使用するレメディキットに使われ、200cは救急キットや出産キットのように、さらにインパクトの強い症状に使うキットに使われています。


30cは身体的な症状と、感情的な症状をカバーする真ん中のポテンシーで、ホームケアで使うには、最も使いやすいポテンシーと言われています。


最もよく使われるポテンシーは、


3X, 6X, 9X, 12X, 3C, 6C (ヨーロッパの人は 5C, 7C, 9Cをよく注文します), 12C, 18C, 30C, 200C, 1M, 10M, 50M, CM, MM


一部の特殊なレメディは、上記にはない固有のポテンシーを使用することがあります。

また、上記以外のポテンシーをオーダーする時、特別調剤料を課すこともあるので、どうぞ薬局に直接ご相談ください。



#3 - 強烈さ


もう一つ、ポテンシーを考えるときに「強烈さ」の度合いがあります。例えば、風邪のような急性の症状に使うとき、または症状が突然始まり、インパクトが強い時は、高めのポテンシーを選びます。


例えば、交通事故や怪我した時、ショックが大きく、体における強い衝撃があります。このように、症状が強烈さを示すとき、高いポテンシーがよく働きます。



#4 - あなたのエネルギーレベルは?


ポテンシーを選択するときに、その人のエネルギーレベルを考慮する必要もあります。

一般的に、赤ちゃんは元気にあふれたエネルギーを持ち、高いポテンシーによく反応します。赤ちゃんは活力に満ちていて、高いポテンシーを受け入れ、処理するエネルギーを持っているためです。


一方で、高齢の人は高いポテンシーを与えても、反応しないことがあります。一般的にお年寄りは疲れがあったり、エネルギーが低いためです。


例えば、年配の人が、死別などで悲しみに暮れており、ショックから疲れが見られる場合、低いポテンシーがよく働く時があります。彼らはレメディに反応するべく十分なエネルギーを持ち合わせていないため、感情的な症状でも、低いポテンシーの方が効くのです。

その人のエネルギー状態も考えた上で、ポテンシーを選んでください。


まとめると、


低いポテンシー

3X、6X、9X、3C などは、非常に低いポテンシーです。これらのポテンシーは基本的、物理的または物質的レベルで作用し、細胞および生化学的レベルに直接影響を与えます。 12X、6C、12Cの範囲のポテンシーは、皮膚、肝臓、心臓などの特定の組織および臓器全体を標的とします。一般に、低いポテンシーは作用が短期間、活力、体力が低い場合、または従来の薬、ステロイド、免疫力を抑制するクリームなどを使用している場合など、自然な治癒を妨げる障害がある場合に、よく機能します。


「治癒の妨げとなるもの」については、下のボタンから、どうぞご覧ください。




中程度のポテンシー

30Cに代表される中程度のポテンシーは、一般的に手に入りやすく、頻繁に使用されます。中程度のポテンシーは、臓器系全体に影響を与える能力を持っています。


高いポテンシー

200C や 1M などの高いポテンシーは、個人の感情的および心理的プロファイルだけでなく、代謝、ホルモン、神経、免疫系にも大きな影響を与えます。 10M、50M、CM などの非常に高いポテンシーは、遺伝的素因やスピリチュアルな方向性など、より深い精神的および肉体的な側面に影響を与える可能性があります。生命力が強い人、急性期の症状で、激しい強烈さのある症状に適しています。



#5 - レメディの形態


レメディはいろんな形で販売されています。

 

Tablets: 硬い錠剤の形をしていて、大抵乳糖と砂糖からできている

Pillues: 丸い玉の形をしていて、砂糖からできている。大きさがいろいろある

Tritulation: Soft Tabletともいう。やわらかい錠剤で乳糖からできている。

Granules: 顆粒状で砂糖からできている

Powders: 乳糖の粉末で大抵一包ずつ処方される

Liquid Potencies: 23%または10%のアルコールからできていて、指示された滴数を口に含んだり、スプーンで服用する

LM Potencies: 10%のアルコールからできていて、指示された滴数を口に含んだり、スプーンで服用する

 

薬局によっては水のみでLiquid Remedyを作っているところもあります。薬局に聞いてみてください。但し、水のみのため保存期間が短いのでご注意を。



#6 - 頻度と期間


ポテンシーが決まったら、次に知っておきたいのが「どのくらいの頻度」で「どれくらいの期間」レメディを摂るべきか。


ホメオパシーは波動医学。レメディの量は気にする必要はありません。生まれたばかりの赤ちゃんも、大きな大人も1回量は同じです。ボトル1本飲んでも、1粒飲んでも、効果は一緒。ホメオパスの指示により差はあるものの、一般的には、1粒、1錠、1滴が1回量となります


ホメオパシーは「頻度」が鍵となります。一般的に、低いポテンシーはより頻回に、高いポテンシーは間隔を開けて使います。理由は使った人に、高いポテンシーを保つだけの活力があれば、より長く、そのポテンシーのエネルギーを保つことができるからです。


セルフケアとして、または急性の症状に使用する場合、鍵となるのは症状の「強烈さ」。例えば、高熱や風邪、花粉症などの症状がひどく悩んでいる場合、症状のインパクトは大きいもの。このような時は、症状に合わせて、2時間おきや6時間おきなど使ってみるといいでしょう。しかし、これもその日1日、症状が落ち着くまで。


症状が治ったら、レメディを飲むのをやめて様子を見ましょう。レメディは飲むのをやめても、また体の中でしばらく働いていることと、「最小投与の法則」を守り、理解しておくことは、ホメオパシーを利用する上でとっても重要だからです。


次に、その理由について説明します。



#7 - 一つだけ注意、プルービング



間違ったポテンシーを選んで使用して、「効いていないな」と感じた時には、プルービングを避けるため、すぐに使用をやめてください。


プルービングとは、レメディを摂ることで、そのレメディのような症状が発現すること。もしセルフケアとして、自分に使うとき、症状が良くなってきたら、すぐにやめて、その後の様子を観察するようにしてください。漫然と使っていると、一旦良くなってきたのに、また症状が出てくることがあります。

(但し、ホメオパスの処方によって服用している場合は、その指示に従って服用してください)


必要量のみを使用することを「最小量投与の法則」と言います。どうぞこの法則を忘れずに。


この法則については、よくある質問欄の「ホメオパシーの基本ルール」の項をご参考ください。



#8 -レメディを飲んだ後には、どんなことが予測される?


急性症状においてレメディを服用した後には、さまざまなことが起こる可能性があります。


1.  変化なし

症状にまったく変化が見られない場合は、もう一度レメディを服用してください。

3回服用した場合は、別のレメディに変更してください。そして、このプロセスを繰り返します。


2. 症状は止まるが、しばらくすると元に戻る

このような場合は、もう一度レメディを繰り返してください。  レメディを3回服用した後は、同じレメディの高いポテンシーを服用する必要があります。


3. 症状が止まり、再発しない

レメディの服用をやめて、待ちましょう。


4. 症状が変化する

レメディを変更するか、レメディを中止するか、またはより効果を高める必要がある可能性が高いため、新しい症状の詳細を確認する必要があります。  

自分の体がどのように反応するかを理解し、新たな症状を観察するまでは、どれが最も適切なレメディであるかを判断することはできません。



#8 - 最後に


いかがでしたか?「なるほど、なんとなくわかったけど、実際の使い分けってどうすれば…?」と思ったあなたへ。


実は、ポテンシー選びが上手になると、レメディの効き方がまったく変わってきます。

でも、体系的に学ばないと逆に混乱しやすいのも事実。そんな方のために、オンラインで学べるホメオパシー講座をご用意しました。


オンラインコースで学べること(一部)

  • 実際のケーススタディで学ぶ「ポテンシーの選び方」

  • 自分や家族に合った使い方(急性・慢性・感情別)

  • プルービングを避ける安全な使用法

  • グループに参加して、質問サポート(セルフケアに自信が持てるように!)


【無料レッスン付き】ホメオパシー入門講座はこちらから

※PDF教材もダウンロードできます



経験こそが最大の学び


ホメオパシーは、安全に、自分のペースで学べる自然療法。最初は戸惑っても、正しい知識を少しずつ身につけていけば、誰でも「家族のための自然療法家」になれます。

ぜひ、あなたもレメディとポテンシーの世界を体験してみてください。


Happy using homeopathy!


ポテンシーと投与量について、無料電子書籍も提供しています。ダウンロードは下記のボタンから。



レメディの保管と取扱についての詳細は、下記のボタンから。



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Love and gratitude

Hiroko


Reference :

Hershoff. A. (2000) Homoeopathic Remedies A Quick and Easy Guide to Common Disorders and Their Homeopathic Treatments. Avery. New York. the USA.


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