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心配性と不安とホメオパシー

トラウマ、心配性、不安の症状にもホメオパシーはよく使われます。


体の中に閉じ込められた記憶と向き合うために。



2020年からのコ○ナウイルス騒動で、生活のパターンや考え方に多かれ少なかれ、いろんな面で私たちの生活に影響を与えました。


リモートワークなど、仕事の形が変化したり、また、家にいる時間が増えることで、自分を見つめ直す時間が増え、生活に新しい風を吹き込んだり、気づかなかったことに気がついたり。


このロックダウンを機に、薬局でも、「不安」「心配」についての問い合わせが激増しましたし、私のところに来る人たちも「不安」や「心配」についての相談が、この時を機に増加してきました。


それは今もまだ続いています。


コ○ナウイルス騒動については、最初は情報があまりなく、感染者や死亡者の数の報告、症状についても、現代医療で対応できる方法が手探りであったことから、「死」が近づく恐怖、「見えないものに対する不安」を感じていた方も多いでしょう。


また、ご家族など親しい人の最後を看取ることができなかったり、愛する人が他界して、お葬式に参列することができず、悲しい思いをした人も多いでしょう。


このような出来事が、ショックとなり、きっかけとなって、感情や症状が表面化してきた方もいらっしゃるかもしれません。




#1 - トラウマ 〜体の中に閉じ込められた記憶〜


トラウマは、戦争を体験した人、交通事故、愛する人の死、などの明らかなトラウマもあれば、日々の出来事の中から、生きていくために、自分の本当の感情を押し込んでいくうちに、小さなトラウマが積み重なって、体の中に閉じ込められた記憶となるものもあります。

そのため、「特に刺激となった大きな体験がない」にもかかわらず、「不安」「パニック」「気分の落ち込み」「心配」などが出てくることがあります。


人は、経験の中から知恵をつけ、同じ間違いをしないように、生きていく術を身につけていきます。


特に日本は「世間体」という目に見えない「ルール」があり、


「人に迷惑をかけてはいけない」

「マナーを守って立ち振る舞わなければいけない」

「自分よりもまず他人に思いやりを」


と言ったようなものを身につけて育てられていきます。


社会の中で生きていくには、ある程度のマナーや思いやりは必要ではありますが、日本はそれ以上の「何か」があると、私はイギリスに来て感じるようになりました。


日本人は他人に対して、とても思いやりのある人たちですが、自分に対しては思いやりが欠けていることが多いのだと、私自身、クライアントさんと接していたり、お客さんと接していると、強く感じます。


目に見えないトラウマは、毎日の生活の中で、「世間体」などといった、見えないルールなどのために、「自分の意思」に反することを、気付かぬうちに、繰り返していく上で、本当の自分から、いつの間にかかけ離れていくことが積み重なって、出来上がっていきます。



#2 - 体の記憶が反応する時


人は身の危険を感じたら、戦闘モードになり、自分の身を守ろうとしますし、また一方で、恐怖を感じ、近づかないようにすることもあるでしょう。また恐怖から「固まる」人もいるでしょう。


人はトラウマがあると、その感情ときちんと向き合って、消化する人もいれば、その不快感と直面するのが怖くて、忙しく働いたり、お酒や薬に溺れたり、パーティーなどの予定を詰め込んで、不快な感情と直面して、克服する時間を避ける人もいます。

人は誰でも、「悲しみ」「怒り」「寂しさ」など負の感情と直面するのは好きではありません。


しかし、ここで感情と向き合って、表面に出てきた負の感情を受け入れることを避けていると、後に、似たような状況が出てきたときに、防御機能として、同じような感情が「パニック」「不安」「心配性」などと言った形で出てくることがあります。


これは一例ですが、


パニックは、行動がフリーズ(固まる)ことで、ショックを和らげようとする反応だったり、


不安は、同じトラウマを体験しないために、前もって防ぐべく起こる感情であったり、


心配性も、同じトラウマを体験しないように、また、傷つかないように、前もって対処しようと考える末に起こる気持ち、


だったりします。


心配性の人たちの中には、何でも自分で確認しないと気が済まず、他人が信じられない「人間不信」が隠れていることもあります。全て自分でコントロールしないと気が済まないのは、「不信」から安心、安全な場所を作るべく、生き残るために出てくる自然な反応。

その領域を侵されると、怒りとなって防御反応に出てきたりすることがあります。


この場合、過去のトラウマの感情が蘇り、感情となって現れ体験する一方で、今目の前に起きている状況のショックを体験する。

体が、過去と現在の2つのショックを同時に経験していることになります。


日常生活で影響がないように見えていても、ふとしたことがきっかけで、積み重なったトラウマからの防御反応が、不安やパニック、心配性といった形で現れてきます。


私もコンサルテーションをしていると、「特に大きなトラウマを経験したことがない」にもかかわらず、不安や心配性などを呈している方も見られます。


体の細胞は正直なもので、小さなトラウマも大きなトラウマもちゃんと覚えており、いざというときに、生き残る術を、きちんと対応しようとして、体が示してきます。


この「閉じ込められた体の記憶」をいかに見つけ出し、解決していくか、は癒しを見つけていくための大事なカギとなってきます。



#3 - 記憶を引き出し、癒しに持っていく


「ホメオパシー」や「フラワーエッセンス」では、体の中に閉じ込められた記憶を引き出し、これらの感情を気づかせてくれ、また癒す方向に深く作用することができます。


また「インナーチャイルド」や「ジャーニー」と言ったセラピーも、過去のトラウマに向き合う機会を与えてくれるもの。


気づきの中では、不快感を一時的に味わう人もいるかもしれません。人によって、レメディやエッセンスの反応はさまざまですが、薬局でも、「ホメオパスにレメディを処方されたけど、なんだか不快で嫌なんです」というお客さんも、たまにいらっしゃいます。


その場合には、それは「ホメオパスが最適なレメディを選んでくれた証拠」であり、ホメオパスと話し合うことをお勧めしています。

そうすると、ほとんどの方が、「前向きなことなんだ」ということを理解でき、安心して帰られます。


私の場合は、状況に応じて、マッチしたホメオパシーのレメディやフラワーエッセンスを処方することで、その人の癒しのプロセスをサポートしていきます。


ただ、口にすることは簡単ですが、このプロセスは、人によってはとても「挑戦的な期間」ともなります。このような問題が表面に出てきた場合、その人がそのプロセスを受け入れられる「覚悟」ができているかどうか、がカギとなってきます。


人によっては、途中であきらたくなるかもしれませんが、このチャレンジ期間は「一生」ではなく「一時的」であることを是非理解していただきたいです。


ホメオパシーでも、癒しは新しい症状から古い症状へ遡ってヒーリングが進みます(Law of Cure:治癒の法則)。例えば、皮膚炎がある人が、皮膚が治ってきたと思ったら、昔にあった消化器系の症状が出てきたり。

そうやって、玉ねぎの皮を徐々に向いていくような形で、無駄な皮を向くことで、本来の自分に戻っていくのが、ホメオパシー。


トラウマ、不安、心配性に悩む方には、ホメオパスとじっくりコンサルテーションをしていくことをお勧めします。


#4 - トラウマ、不安、心配性に使うレメディ


普段の生活の中で、不安やストレスを感じた時に、使えるレメディをここにご紹介いたします。これらを使っても、繰り返し症状が出てくる場合には、ホメオパスとしっかりコンサルテーションをして、根本から解決していったほうが、長い目で見て考えた場合、良いでしょう。


Aconite(アコナイト)


ショックに使われる代表的なレメディ。精神・感情的なショックだけでなく、事故や怪我など体に感じたショックにも使われます。パニック発作にも使われるレメディで、恐怖や不安で固まってしまったり、パニックになる時にも使ってみると良いでしょう。


Arg Nit(アージ・ニット)


予期不安に使われる代表的なレメディ。「もしこうなったらどうしよう」といった不安を抱えがちな人に。「もし飛行機が落ちたらどうしよう」など、飛行機が苦手な人にも使います。また、発表やプレゼンテーションの前に「もし失敗したらどうしよう」と恐れてしまう時にも使います。


Arsenicum Album(アーセニカム・アルバム)


神経質で不安を抱えやすい人に使います。また几帳面で潔癖症、バイキンや汚れを嫌がり、感染を恐れ、一生懸命掃除をしたり、手を洗ったりするような神経質な人に。不安のあまり落ち着きがない人にも使います。


Ambra Grisea(アンブラ・グリセア)


恥ずかしがり屋で内気なゆえに、ちょっとしたことで、恥ずかしがったり、心配や不安が大きくなる人に。


Gelsemium(ジェルセミウム)


予期不安から体の力が抜け、精神的にも身体的にも虚弱になり、発表や公の場に出るのが苦手で不安になるときや、悪い知らせを機に衰弱し、不安が悪化するときに使います。


Oak(オーク)


ショック、不安、心配などの時に、グラウンディングをすることで、気持ちを落ち着かせてくれるレメディ。避けられないストレスと向き合った時に、忍耐と回復力をサポートします。


Cocculus(コキュラス)

看病をしていて、そこから看病している人の体調が不安になる時に。他人に対してとても同情的。


Lycopodium(ライコポデディウム)

ストレス下で壊れてしまうのではないかという絶え間ない恐怖がある時に。失敗、人前で話すことや舞台に立つ時に恐怖を感じる時に。みぞおちに大きな不安を感じる時に。


Lotus(ロータス)

原因は不確かだけど、不安から圧倒されて、落ち着きがなくなったり、不安になったりするときに。フラワーエッセンスのレスキューレメディのホメオパシー版とも言われている。



心配で不安な時に使えるフラワーエッセンスもこちらに紹介しておきます。



Crowea (Bush Flower Essences)

心配性がひどい人に使えるエッセンス。心配やストレスからお腹の調子が悪くなる人にも使えます。


Emergency Essence (Bush Flower Essence)

コンビネーションのエッセンスで、不安や心配がひどい時に。試験の前や仕事のプレゼンの前、また突然のショックにも使うことができます。


Rescue Remedy or Five Flower Essence (Bach Flower Essence)

上記のEmergency Flower Essenceの、Bach Flower バージョン。これもBach Flowerのコンビネーションからできており、使い方も同じで、不安や心配がひどい時に。試験の前や仕事のプレゼンの前、また突然のショックにも使うことができます。


レメディを選んだ後は、ポテンシーと投与量を選びましょう。ポテンシーと投与量についてはこちらのブログをご覧ください。





#5 - 最後に


不安や心配性の気持ちを和らげ、心を安定させるために、普段から、「グラウンディング」といい、自然に触れたり、裸足で歩いたりすることで、アース線のように、エネルギーを下に持っていく習慣を持ちましょう。こうすることで、自然のリズムに合わせて、気持ちを落ち着かせることができます。


また、気持ちが不安定になってきたら、深呼吸をしてみましょう。


グラウンディングについては、こちらのブログもご参考ください。




普段から気をつけてできることは、生活の中に是非取り入れてみてください。


それでもトラウマ、不安、心配性の気持ちが戻ってきて、お悩みの方、また、自然療法に興味のある方、ホメオパシー、フラワーエッセンスのコンサルテーションをしてみませんか?


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Hiroko


参考文献

I.Smith. (2019) Moving Beyond Trauma. Lioncrest Publishers. Great Britain


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