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心配性と不安とホメオパシー

更新日:4月27日

トラウマ、心配性、不安の症状にもホメオパシーはよく使われます。


体の中に閉じ込められた記憶と向き合うために。



2020年からのコ○ナウイルス騒動で、生活のパターンや考え方に多かれ少なかれ、いろんな面で私たちの生活に影響を与えました。


リモートワークなど、仕事の形が変化したり、また、家にいる時間が増えることで、自分を見つめ直す時間が増え、生活に新しい風を吹き込んだり、気づかなかったことに気がついたり。


このロックダウンを機に、薬局でも、「不安」「心配」についての問い合わせが激増しましたし、私のところに来る人たちも「不安」や「心配」についての相談が、この時を機に増加してきました。


それは今もまだ続いています。


コ○ナウイルス騒動については、最初は情報があまりなく、感染者や死亡者の数の報告、症状についても、現代医療で対応できる方法が手探りであったことから、「死」が近づく恐怖、「見えないものに対する不安」を感じていた方も多いでしょう。


また、ご家族など親しい人の最後を看取ることができなかったり、愛する人が他界して、お葬式に参列することができず、悲しい思いをした人も多いでしょう。


このような出来事が、ショックとなり、きっかけとなって、感情や症状が表面化してきた方もいらっしゃるかもしれません。




#1 - トラウマ 〜体の中に閉じ込められた記憶〜


トラウマは、戦争を体験した人、交通事故、愛する人の死、などの明らかなトラウマもあれば、日々の出来事の中から、生きていくために、自分の本当の感情を押し込んでいくうちに、小さなトラウマが積み重なって、体の中に閉じ込められた記憶となるものもあります。

そのため、「特に刺激となった大きな体験がない」にもかかわらず、「不安」「パニック」「気分の落ち込み」「心配」などが出てくることがあります。


人は、経験の中から知恵をつけ、同じ間違いをしないように、生きていく術を身につけていきます。


特に日本は「世間体」という目に見えない「ルール」があり、


「人に迷惑をかけてはいけない」

「マナーを守って立ち振る舞わなければいけない」

「自分よりもまず他人に思いやりを」


と言ったようなものを身につけて育てられていきます。


社会の中で生きていくには、ある程度のマナーや思いやりは必要ではありますが、日本はそれ以上の「何か」があると、私はイギリスに来て感じるようになりました。


日本人は他人に対して、とても思いやりのある人たちですが、自分に対しては思いやりが欠けていることが多いのだと、私自身、クライアントさんと接していたり、お客さんと接していると、強く感じます。


目に見えないトラウマは、毎日の生活の中で、「世間体」などといった、見えないルールなどのために、「自分の意思」に反することを、気付かぬうちに、繰り返していく上で、本当の自分から、いつの間にかかけ離れていくことが積み重なって、出来上がっていきます。



#2 - 体の記憶が反応する時


人は身の危険を感じたら、戦闘モードになり、自分の身を守ろうとしますし、また一方で、恐怖を感じ、近づかないようにすることもあるでしょう。また恐怖から「固まる」人もいるでしょう。


人はトラウマがあると、その感情ときちんと向き合って、消化する人もいれば、その不快感と直面するのが怖くて、忙しく働いたり、お酒や薬に溺れたり、パーティーなどの予定を詰め込んで、不快な感情と直面して、克服する時間を避ける人もいます。

人は誰でも、「悲しみ」「怒り」「寂しさ」など負の感情と直面するのは好きではありません。


しかし、ここで感情と向き合って、表面に出てきた負の感情を受け入れることを避けていると、後に、似たような状況が出てきたときに、防御機能として、同じような感情が「パニック」「不安」「心配性」などと言った形で出てくることがあります。


これは一例ですが、


パニックは、行動がフリーズ(固まる)ことで、ショックを和らげようとする反応だったり、


不安は、同じトラウマを体験しないために、前もって防ぐべく起こる感情であったり、


心配性も、同じトラウマを体験しないように、また、傷つかないように、前もって対処しようと考える末に起こる気持ち、


だったりします。


心配性の人たちの中には、何でも自分で確認しないと気が済まず、他人が信じられない「人間不信」が隠れていることもあります。全て自分でコントロールしないと気が済まないのは、「不信」から安心、安全な場所を作るべく、生き残るために出てくる自然な反応。

その領域を侵されると、怒りとなって防御反応に出てきたりすることがあります。


この場合、過去のトラウマの感情が蘇り、感情となって現れ体験する一方で、今目の前に起きている状況のショックを体験する。

体が、過去と現在の2つのショックを同時に経験していることになります。


日常生活で影響がないように見えていても、ふとしたことがきっかけで、積み重なったトラウマからの防御反応が、不安やパニック、心配性といった形で現れてきます。


私もコンサルテーションをしていると、「特に大きなトラウマを経験したことがない」にもかかわらず、不安や心配性などを呈している方も見られます。


体の細胞は正直なもので、小さなトラウマも大きなトラウマもちゃんと覚えており、いざというときに、生き残る術を、きちんと対応しようとして、体が示してきます。


この「閉じ込められた体の記憶」をいかに見つけ出し、解決していくか、は癒しを見つけていくための大事なカギとなってきます。



#3 - 記憶を引き出し、癒しに持っていく


「ホメオパシー」や「フラワーエッセンス」では、体の中に閉じ込められた記憶を引き出し、これらの感情を気づかせてくれ、また癒す方向に深く作用することができます。


また「インナーチャイルド」や「ジャーニー」と言ったセラピーも、過去のトラウマに向き合う機会を与えてくれるもの。


気づきの中では、不快感を一時的に味わう人もいるかもしれません。人によって、レメディやエッセンスの反応はさまざまですが、薬局でも、「ホメオパスにレメディを処方されたけど、なんだか不快で嫌なんです」というお客さんも、たまにいらっしゃいます。


その場合には、それは「ホメオパスが最適なレメディを選んでくれた証拠」であり、ホメオパスと話し合うことをお勧めしています。

そうすると、ほとんどの方が、「前向きなことなんだ」ということを理解でき、安心して帰られます。


私の場合は、状況に応じて、マッチしたホメオパシーのレメディやフラワーエッセンスを処方することで、その人の癒しのプロセスをサポートしていきます。


ただ、口にすることは簡単ですが、このプロセスは、人によってはとても「挑戦的な期間」ともなります。このような問題が表面に出てきた場合、その人がそのプロセスを受け入れられる「覚悟」ができているかどうか、がカギとなってきます。


人によっては、途中であきらたくなるかもしれませんが、このチャレンジ期間は「一生」ではなく「一時的」であることを是非理解していただきたいです。


ホメオパシーでも、癒しは新しい症状から古い症状へ遡ってヒーリングが進みます(Law of Cure:治癒の法則)。例えば、皮膚炎がある人が、皮膚が治ってきたと思ったら、昔にあった消化器系の症状が出てきたり。

そうやって、玉ねぎの皮を徐々に向いていくような形で、無駄な皮を向くことで、本来の自分に戻っていくのが、ホメオパシー。


トラウマ、不安、心配性に悩む方には、ホメオパスとじっくりコンサルテーションをしていくことをお勧めします。


#4 - トラウマ、不安、心配性に使うレメディ


普段の生活の中で、不安やストレスを感じた時に、使えるレメディをここにご紹介いたします。これらを使っても、繰り返し症状が出てくる場合には、ホメオパスとしっかりコンサルテーションをして、根本から解決していったほうが、長い目で見て考えた場合、良いでしょう。


Aconite(アコナイト)


ショックに使われる代表的なレメディ。精神・感情的なショックだけでなく、事故や怪我など体に感じたショックにも使われます。パニック発作にも使われるレメディで、恐怖や不安で固まってしまったり、パニックになる時にも使ってみると良いでしょう。


Arg Nit(アージ・ニット)


予期不安に使われる代表的なレメディ。「もしこうなったらどうしよう」といった不安を抱えがちな人に。「もし飛行機が落ちたらどうしよう」など、飛行機が苦手な人にも使います。また、発表やプレゼンテーションの前に「もし失敗したらどうしよう」と恐れてしまう時にも使います。


Arsenicum Album(アーセニカム・アルバム)


神経質で不安を抱えやすい人に使います。また几帳面で潔癖症、バイキンや汚れを嫌がり、感染を恐れ、一生懸命掃除をしたり、手を洗ったりするような神経質な人に。不安のあまり落ち着きがない人にも使います。


Ambra Grisea(アンブラ・グリセア)


恥ずかしがり屋で内気なゆえに、ちょっとしたことで、恥ずかしがったり、心配や不安が大きくなる人に。


Gelsemium(ジェルセミウム)


予期不安から体の力が抜け、精神的にも身体的にも虚弱になり、発表や公の場に出るのが苦手で不安になるときや、悪い知らせを機に衰弱し、不安が悪化するときに使います。


Oak(オーク)


ショック、不安、心配などの時に、グラウンディングをすることで、気持ちを落ち着かせてくれるレメディ。避けられないストレスと向き合った時に、忍耐と回復力をサポートします。




#5 - 最後に


不安や心配性の気持ちを和らげ、心を安定させるために、普段から、「グラウンディング」といい、自然に触れたり、裸足で歩いたりすることで、アース線のように、エネルギーを下に持っていく習慣を持ちましょう。こうすることで、自然のリズムに合わせて、気持ちを落ち着かせることができます。

また、気持ちが不安定になってきたら、深呼吸をしてみましょう。


普段から気をつけてできることは、生活の中に是非取り入れてみてください。


それでもトラウマ、不安、心配性の気持ちが戻ってきて、お悩みの方、また、自然療法に興味のある方、ホメオパシー、フラワーエッセンスのコンサルテーションをしてみませんか?


Hiroko Homeopathyもコンサルテーションを、オンライン、Ealing Clinicで行っています。

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参考文献

I.Smith. (2019) Moving Beyond Trauma. Lioncrest Publishers. Great Britain


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